ダクトの断熱は必要?断熱材の仕組みや種類を紹介
ダクト工事 空調・ダクト工事
ダクトにおける断熱工事とは、飲食店の厨房の排気ダクトやビル・マンションの排煙ダクトなどに施す工事です。
ほとんどのダクト工事は、「ただ管を通すだけ」では終わりません。ダクトを通じて空調機器などを適切に利用できるように、また安全性や省エネ性などをより高められるように、断熱工事を行う必要があるのです。
今回は、ダクトにおける断熱の重要性を中心に、断熱材の仕組みや種類、断熱工事のポイントなどについて解説します。
また、断熱と似た施工に「保温」があります。ダクトにおける保温工事の必要性などについては、以下の記事をご覧ください。
ダクトを保温する必要性とは?保温するメリットや保温材の種類を紹介
ダクトを断熱する重要性
厨房に使用する排気ダクトについて、東京都の火災予防条例では次のように規定されています。
排気ダクト等は、耐食性を有する鋼板又はこれと同等以上の強度を有する特定不燃材料で造ること。
出典:東京都「火災予防条例 第3条の2」 |
万が一の火災の際に、ダクトに断熱性を施していれば火が燃え広がるのを防げます。
ビル内の店舗は排煙ダクトを共有しており、それぞれの店舗から伸びている排煙ダクトが途中で合流し、一本の太い排煙ダクトになっていることが一般的です。
そのため、排煙ダクトの断熱処理をしっかりしていないと、ある店舗の火災が排煙ダクトを通してほかの店舗へと広がってしまう恐れがあるのです。
以上のことからも、ダクトの断熱は非常に重要な役割を持ちます。
ダクトの断熱材の仕組み
ダクトに断熱性を施すためには、断熱材を使用します。具体的には、断熱材をダクトに巻くようにして設置することで、ダクトの熱による火災発生の予防が可能です。
ダクトの断熱材の種類については、次項で紹介します。
ダクトの断熱材の種類
ダクトの断熱材の種類には、次の2つがあります。
- グラスウール
- ロックウール
グラスウール
グラスウールは、高温で溶かしたガラスを細い繊維にして線状に施した素材です。
ガラス繊維が絡み合うことにより熱が通りにくく、不燃性や断熱性が高いため断熱材として利用されます。他にも、ガラス素材なので吸音性に優れています。
また、軽量で柔軟性があるので、丸ダクトや角ダクトなど幅広い形状に適用できるのも特徴です。
ロックウール
ロックウールは天然鉱石を原材料としており、不燃性や防火性、耐水性が高く、断熱材の他にも保温材としても使われることの多い素材です。ダクトによっては、グラスウールよりもロックウールの方が高い断熱効果があります。
なお、グラスウールに比べると販売価格が少々高くなります。
気密性を損なわない断熱施工がポイント
ダクトの断熱工事を行う場合には、ダクトと断熱材の間の気密性を損なわないように施すことが大切です。
すでに説明しているように、火災による燃え広がりを防ぐためにも断熱材は非常に重要な役割を持ちます。断熱性をしっかり確保するためには、適切な取り付け工事を行いましょう。
また、ダクトに取り付けた断熱材の効果を長期間保持するには、取り付けて終わりではいけません。剥がれや劣化など断熱材の異常を確認したり、汚れを清掃したりといったメンテナンスを行いましょう。
まとめ|ダクト工事なら岩元空調へお任せください
ダクト工事で最も重要だと言っても過言ではない断熱工事。ダクトに断熱材を適切に施すことが、空調設備などの運転効率の向上や火災予防に効果を発揮します。
岩元空調では、お客様の要望に合わせてダクトの取り付けを行います。取り付け工事だけでなく、設計やアフターフォロー、修理にも対応。ダクトに関するお悩み・ご相談がございましたら、以下よりお問い合わせください。