放射空調
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「エアコンの風が直接当たる……」「空調設備の騒音が気になる……」「一部のデスク周辺だけ極端に寒い……」。
このようなオフィスの空調でお悩みの方は多いのではないでしょうか?今回のコラムでは、各種ダクト・空調の施工を行う岩元空調が室内温度のムラをなくして、オフィス空間を快適にする「放射空調」をご紹介します。
放射空調とは?
放射空調とは、放射原理を利用した空調方法です。放射原理は、熱源(人体)から出る熱が「遠赤外線(熱源から出る電磁波の一種)」により、温度の高い方から低い方へと移動する現象のこと。人は、人体から発せられた熱が温度の低い天井や壁、床へ移動することで温冷感を感じますが、同じように放射空調は、天井や壁、床の温度を調整して熱源から出る熱を吸収したり、熱の放出を抑えたりすることで室内を快適な状態に保ちます。
放射空調は、放射パネルを設置したり床に冷温水を流したりすることで温度を調整するもので、ファンなどの送風機は使用しません。そのため、送風機によって発生する騒音や直接風が当たるという問題の解消にも効果的です。また、空気を温めたり、冷やしたりして循環する従来の対流空調とは違い、冷風・温風が一ヶ所に滞留して発生する温度のムラを解消。室内全体を均一な温度に保つことが可能です。
放射空調の種類
天井から室内を快適にする「水式天井放射冷暖房システム」
「水式天井放射冷暖房システム」は、天井に設置した放射パネル内に冷温水を流すことで室内の温度を快適に保つ空調方法です。例えば、放射パネルが熱源から出た熱を吸収し、室内の熱を取り除いて温度のムラを解消します。
エントランスホールなどに最適な「床放射冷暖房システム」
「床放射冷暖房システム」は、「冷温水管」と呼ばれる床に整備された配管に冷温水を流して、室内の温度を均等に保つ空調方法です。床全体が放射面になるので広範囲での室内温度調整が可能です。エントランスホールなどの広い空間に適しています。
地球環境とお財布に優しい放射空調
放射空調は、放射効果により室内の温度を常に一定に保つことができるので、エアコンなどの一般的な空調方法に比べて空調負荷を軽減できます。水を利用して床や天井の放射パネルの温度を調整するので、最低限の電力で室内を快適な状態に保つことができ、省エネの効果も期待されています。また、二酸化炭素の排出量を抑えることで、地球温暖化の対策の一環になるところもポイントです。
オフィスの空調方法は、働くスタッフの仕事の効率化だけでなく、体調管理という面でも非常に大切な役割を担っています。オフィスの空調方法を見直して、省エネの実現はもちろん、より働きやすい職場環境を整えてみてはいかがでしょうか。