ペリメータレス空調とは
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ペリメータレス空調とは、排気や換気といった空気の流れを利用して混合損失(ミキシングロス)を解消し、空調負荷を軽減する方法です。
本記事では、オフィス空間での空調負荷を調整するペリメータレス空調の仕組みや種類について解説します。
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目次
ペリメータレス空調とは
ペリメータレス空調とは、排気や換気といった空気の流れを利用して混合損失(ミキシングロス)を解消し、空調負荷を軽減する方法です。
ペリメーターゾーンとインテリアゾーンの関係
オフィス空間は熱負荷(※)の性質の違いから、ペリメーターゾーンとインテリアゾーンの2種類のゾーンに分類されます。
※一定の温度や湿度を保つとき必要とする熱量
ペリメーターゾーンとは、外的要因の影響を受けやすい窓や外壁に近いエリアのことです。これに対して、インテリアゾーンは外気温や直射日光などの影響を受けにくい、より内側のエリアのこと。
ペリメーターゾーンでは、冬のような寒い時期には常に暖房を使用することが一般的です。一方、インテリアゾーンでは照明やOA機器から発生する熱で温度が上昇するため、冬でも冷房を使用するケースがあります。
ペリメーターゾーンとインテリアゾーンが同じ空間にあると、冷暖房も混在することになります。ペリメーターゾーンの暖房が、インテリアゾーンの冷房負荷を高めるため混合損失が発生してしまうのです。
混合損失があると、インテリアゾーンの冷房効率が悪くなったり、空調設備に余計な負荷がかかったり、電気代が増えたりすることも。こういったケースでペリメータレス空調を活用すれば、混合損失を抑えながらペリメーターゾーンの温度をインテリアゾーンの温度に近づけることが可能です。
ペリメータレス空調の仕組みと効果
ペリメータレス空調の仕組みを簡単に説明すると、窓や外壁周辺の熱を室内に取り入れたり取り除いたりします。「ペリメータレス」といった名称のとおり、ペリメータ(窓や壁周辺)に熱源を用いた空調設備を設置することなく、排気や還気などの空気の流れを利用して熱負荷を取り除くのです。
混合損失を回避するだけでなく、コールドドラフト(※)を防いだり、省エネ効果を期待できたりします。
※窓や壁の近くで冷たくなった空気が、暖房によって足元に流れ込む現象
ペリメータレス空調の種類
ペリメータレス空調には、次の2つの方式があります。
- エアフローウィンドウ方式
- エアバリア方式
窓ガラスや室内構造を事前に確認し、最適な空調方法を選択しましょう。
エアフローウィンドウ方式
エアフローウィンドウ方式は、二重ガラスの間にブラインドを内蔵した構造になっており、下部から室内の空気を取り入れ、ガラスの間を通して上部から排気するシステムです。
夏季は熱を排出できるので冷房負荷が軽減でき、冬季は窓面の温度低下を防止できるので結露を抑えられます。窓ガラスの構造を業者に確認し、設置可能かどうか事前に相談することをおすすめします。
エアバリア方式
エアバリア方式は、1枚ガラスとブラインドの間に空気の流れをつくり、窓下部から上部へと空気を排出する方法です。下部にファンユニットなどを置くことでより確実に空気の流れを確保できます。
窓ガラスの断熱性を高め、夏の直射日光による温度上昇を抑えることも可能です。設置費用もエアフローウィンドウに比べて高くなく、取り付けやメンテナンスも簡単。比較的ガラス構造を問わずに使用できるのも特徴です。
まとめ|ダクト工事なら岩元空調へお任せください
オフィスは空調を使用する時間が長く、ランニングコストが常に発生してしまいます。電気代をカットしたり、スタッフの快適な職場環境を整えたりするためにも、空調設備を見直しましょう。
岩元空調では、オフィスのダクト工事のご依頼も承っております。ダクトの設計や施工だけでなく、工事後のメンテナンスや修理などのアフターフォローにも対応します。ダクト工事に関するご相談なら、岩元空調へお気軽にお問い合わせください。