ダクトの製作工法は大きく3パターン!製作工程についても解説
ダクト工事 空調・ダクト工事
ダクトがどのように製作されているか、工法や工程をご存じの方は少ないのではないでしょうか。ダクトは、設置する場所ごとに最適な形状で作る必要があり、さまざまな工法によって製造されます。
今回は、ダクトの製作工法と製作工程について解説します。
ダクトに関する基本情報は以下の記事でまとめているので、ダクトについての知識を深めたい方はぜひご覧ください。
目次
ダクトの製作工法
ダクトの製作工法には、以下の代表的な3つのパターンがあります。
- TFD工法
- アングル工法
- メッツ工法
それぞれ詳しく解説していきます。
また、ダクトを製作する際に必要なのは材質選びです。ダクトに使われる材質には、次のようなものがあります。
- 亜鉛鉄板
- ガルバリウム鋼板
- 塩ビライニング・塩化ビニール板
- 鋼板
- グラスウールボード
- ステンレス鋼板
それぞれの材質については、以下の記事で解説しているのであわせてご覧ください。
ダクトの用途については、以下の記事も参考にしてください。
TFD工法
現在最も一般的なダクトの工法がTFD工法で、「共板工法」とも呼ばれています。ダクトの材質として亜鉛が人気なように、TFD工法も安価でありながら高品質な点が人気の理由となっています。
また、設置対応可能な場所の範囲が広いことも、TFD工法が多く採られる理由のひとつです。
アングル工法
アングル工法は、以下の点においてTFD工法よりも優れた性能を発揮する工法です。
- ダクトの強度
- ダクトの耐久性
- ダクトの気密性
気密性に優れていることから、排煙ダクトの製造に多く使われます。
ただし、TFD工法に比べるとコストがかかるのが難点です。
メッツ工法
「スライド工法」とも呼ばれるメッツ工法は、ダクトの組み立て効率に優れています。ダクトの強度や気密性の高さは、先に紹介したTFD工法とアングル工法のほぼ中間に位置しています。
コストについても、上記2つの工法の中間あたりが相場です。製作に関しては溶接の作業が必要になるため、多少手間がかかります。
ダクトの製作工程
次に、ダクトの製作工程について解説します。前項で紹介した工法によって製造工程も変わりますが、ここでは角ダクトの製作工程について見ていきましょう。
以下の流れで製作します。
- 工程① 素材を切断する
- 工程② 素材を加工する
- 工程③ 接続部品を作る
- 工程④ ダクトを加工する
- 工程⑤ 組み立てる
工程① 素材を切断する
ダクトに使用する素材を、プラズマ切断機を用いて適切な大きさに切断します。
工程② 素材を加工する
素材をそのまま使用すると、劣化や外的要因などによって曲がりやすかったり壊れやすかったりします。ダクトの強度を増すために、鉄板の平滑な面に波の形状を付ける「リブ加工」を施します。
工程③ 接続部品を作る
ダクトは1つの鉄板で製作するわけではありません。いくつかの鉄板をつなぎ合わせる必要があります。鉄板同士をつなぐため、接続部分に用いる折り曲げの部品「はぜ」を成型します。
工程④ ダクトを加工する
ダクト同士を接続するために、フランジ加工を施します。
工程⑤ 組み立てる
それぞれ成型したものを組み立てて、ダクトの完成です。
まとめ|ダクト工事なら岩元空調へお任せください
ダクトの製作においては、設置する場所や用途によって適切な工法を選ぶことが重要です。
また、今回は角ダクトを作る場合の工程を紹介しましたが、設置したいダクトの形状によっても製作の流れは異なります。
岩元空調では、設置場所の形状や用途に合わせて最適な工事をご提案。また、お客様のご要望に寄り添い丁寧な施工・対応を心がけています。ダクトを新規設置する場合のご相談は、お気軽に岩元空調へお問い合わせください。