コラム

空調ダクト工事前に知っておきたい配管計画の手順

ダクト工事

快適な住空間をつくるうえで重要なダクトの配管

季節を問わず快適な住空間をつくるには、そこにいる多くの人が快適であると感じる温度、湿度を保つことは欠かせません。そこで重要になってくるのが、空調ダクトの配管です。戸建て住宅はもちろん、飲食店や店舗、企業が入ったビルにおいて、効率的に快適な環境をつくり出すには、設計の段階から綿密な配管計画を立てておく必要があります。今回はその配管計画の手順についてご紹介します。

住宅の生活動線と同様に重要なダクトの配管動線

マイホームを建てる際、水回りや玄関からキッチン、リビングへ通じる廊下など、無駄なく動くための生活動線を考えられると思います。これは設計の段階で十分に検討しておかないと、後になってから取り返しのつかないことにもなり得ます。実はダクトの配管動線も同様に事前にしっかりと計画を立てなければなりません。

ダクトは各部屋に新鮮な空気を送り、汚れた空気を排出する。また冷房や暖房を無駄なくできるだけ最短距離で分配します。これを実現させるためには、次のポイントを意識する必要があります。

▶ダクトのサイズは、各吸出し口、吸い込み口までの抵抗損失が変わらないようにゾーニングとダクトルートを検討して決める。

▶ダクトの曲がりやサイズの拡大、縮小を多用すると、編流や抵抗損失が増大します。そうなるとエネルギーの無駄が発生するため、極力、無理なダクト接続はしないようにする。

▶ダクト板の振動は、ダクト板厚を増やす、または金具による補強で防止する。送風機やダンパで発生するダクト内伝搬騒音は消音機を設置するなどして、ダクトから室内へ伝搬する騒音は、許容値以下に抑える。

▶常に快適な住空間を保つためには、定期的なダクトの点検、整備が必須です。そのため保守管理をしやすい配管設計をしなくてはなりません。隙間なく配管してしまうと点検時に毎回、取り外さなければならないといったことにもなってしまうため、あらかじめ点検スペースを確保しておくようにします。

外から見える位置の配管計画も忘れずに行う

ダクトは建物内部の天井にだけ設置するわけではありません。室外機などをつなぐダクトは外側に設置するため、すっきりと美しく見せるだけではなく、風雨にさらされても問題ない設計にしなくてはなりません。

建物の外側にあるダクトの設置ポイントは、結露による水分を排出するため、勾配をつけるようにすること。風や雨などの負荷にも耐えられるようにするため、極端な曲げかたはしないようにする。ダクトが長くなると汚れがたまりやすく、見映えも悪くなるため、できるだけ最短ルートでつなぐようにする。ダクトとダクトの接続は、すっきりとまとめるため、ジョイントを使用するなどに気をつけることです。

ダクトの配管設計はワンストップで行える業者選択を

ダクトの配管計画はA社、施工はB社、点検整備はC社と分けてしまうとコストがかかるだけではなく、それぞれの意思が伝わらずに最適な保守ができなくなる場合があります。そのため、ダクトにかんしてはすべてを任せられる専門業者を選択することをおすすめします。岩元空調は、ダクト設計から製造、施工、修理までを一貫して実施しています。またこれまでの施工実績も豊富なため、これからマンション、ビルを建てるという場合はぜひ、一度ご相談ください。

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